千住の天空劇場で「無声映画鑑賞会」を見てきました。
主催はマツダ映画社。
最後の弁士で無声映画収集と復活の貢献者、故松田春翠さんが
作った、足立区の会社です。

この日は無声映画鑑賞会600回記念とのことで400人のホールでの上映でした。
春翠トーキー版の「血煙高田馬場」、たった6分のフィルムでしたが、
日経新聞7月16日文化欄「語り尽きぬ無声映画の味」(現社長の松田豊さん)によれば
もともとあったフィルムのうち10分の1しか残っていないのに、
起承転結となっているのだそうです。
荒野のような馬場、早稲田の風景、高台にある穴八幡のたたずまい、
そして
大河内伝次郎のけれん味たっぷりの演技が楽しかった!!

次の「人生劇場青春篇」、
ここから楽団(フルート、キーボード、バイオリン、三味線、太鼓)と活弁が入ります。
青成瓢吉が成人し、家が没落していくという素朴なストーリーが、
音と語りで丁寧に展開していく、これが無声映画のかたちですね。

最後は「御誂次郎吉格子」大河内伝次郎、隈どりなしで登場です。
嵐山にある大河内山荘の主、品よく美しいひとです。
ねずみ小僧次郎吉が大活躍、という大立ち回りではなく、
胸の痛みを引きづりながら、二人の美女を愛しながら捨てていくというおとぎ話。

それを情緒的に描くロマンティックな文化。


それにしても、松田春翠さんの仕事はすごい。
戦後、散逸していたフィルム約1000本を収集。
しかし修復上映可能なものは200タイトル程度だそうです。
後年、無声映画っぽく作った映画は何本かあるけれど、
どこかキッチュな感じはぬぐえません。
娯楽の少ない時代、庶民をたのしませた歴史の継承というだけでなく
モノクロームで純粋・素朴なフィクションの世界に
身をゆだねる時間がとても大切なものなのだ、ということを伝えてくれていると思います。
www.matsudafilm.com
初めて知った、無声映画の味でした。
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2008.07.20 Sun l 映画つれづれ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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